肘が抜けるとは?肘が抜
ける原因や対処法につい
て詳しく解説
公開日:2024/7/17
最終更新日:2024/7/17
肘が抜けるとは?
肘が抜けるというのは、一般的には子供に発生する脱臼を指
します。
脱臼といっても骨が外れるわけではなく、骨を抑えている靭
帯が上方にズレてしまった状態です。
骨を抑えている輪っか状の靭帯から抜けたような状態にみえ
る為「肘が抜けた」と表現されます。
肘の内部構造が障害を引き起こすことから「肘内障」とも呼
ばれています。
肘が抜けた時病院に行くべき症状は?
肘が抜けるのは子供です。
その為本人は何が起きたのかわからずに、ただただ痛がるだ
けだったり、手を使おうとしないだけだったりで、肘が抜け
ていると気づけない場合も多いです。
しかも自然に治る事も多いので、子供自身が慣れてしまい、
肘が外れたままでも親に知らせない場合もあります。
しかし肘が抜けたまま放置すると腕の発育に影響が出てしま
うので、肘を動かそうとすると嫌がったり、頑なに使おうと
しない場合は、肘が抜けている可能性や、肘に発生する他の
負傷の可能性が高い為、専門家に診てもらいましょう。
肘が抜ける原因は?
肘が抜ける原因の殆どは手を引っ張ることです。
骨を抑えている輪っか状の靭帯は引っ張られても外れないよ
うにカエシがついています。
その為本来は引っ張っても肘が抜けることはありません。
しかしそのカエシが完成するのは概ね5歳くらいです。
その為5歳未満の子供の手を引っ張ると、カエシが無い為に
抜けてしまう可能性があります。
日常生活の中で子供の手を引く機会は多くあると思いますが
5歳を超えるまでは、あまり強く手を引かないように注意す
ると良いでしょう。
肘が抜けた時の治し方・対処法
肘が抜けないようにする対策は、ふいに引っ張るような状況
にならないようにすることが一番の対処法です。
しかし肘が抜ける症例のなかには、寝返りの時に肘を巻き込
んで発生するものもあります。
その為肘が抜ける状況を完全に回避するのは難しいです。
そして肘が抜けた場合の治し方は、徒手整復一択です。
徒手整復とは、手で骨を動かして元通りに戻す技術の事です
具体的な手順としては、肘の外側を内面から押しながら手を
末端に引っ張りながら手首を回すと戻ります。
この操作で治るのですが、肘が抜けた場合のみ有効で、骨折
や他の原因で腕を動かさない場合にこの操作をするのは非常
に危険です。
なので自分たちで何とかしようとはせずに、なるべく専門家
にみてもらうようにした方が良いでしょう。
肘が抜けた時の治るまでの期間
肘が抜けるのは靭帯の亜脱臼が原因であり、靭帯や骨に損傷
を伴うことは稀です。
その為徒手整復で元に戻した時点で完治となります。
なので治るまでの期間は、外れてから元の戻すまでと考えて
良いでしょう。
肘が抜けた時は何科に行けばいい?
肘が抜けた時は整形外科・接骨院に行くと良いでしょう。
発生原因や外観、徒手検査などから肘内障でほぼ間違いない
場合は、レントゲンなどを撮ることもなく徒手整復をして完
結となります。
レントゲン検査の必要もなく、徒手整復でその場で治る為、
肘内障を処置できる接骨院も多いです。
そして最近は夜遅くまで営業している接骨院もあるなかで、
病院の夜間救急に整形外科医がいない事もあるので、整形外
科が開いている時間に肘が抜ける場合は整形外科、夜間など
に肘が抜ける場合は遅くまで開いている接骨院に行くと良い
でしょう。
肘が抜けない為の予防法
肘が抜ける時に影響しているのは橈骨という骨です。
この骨が末端に引っ張られることで肘が抜ける状態になりま
す。
そしてこの橈骨は、手首を内側に回した状態でのみ引っ張り
の力がかかります。
その為腕を外側に回した掌を上に向けた状態で手を引っ張る
分には肘が抜けることはありません。
子供の手を引く時は掌を上に向けてあげると、肘が抜けるこ
とを防げるので、普段から意識すると良いでしょう。
肘が抜ける時は接骨院へ
先述のとおり、肘が抜ける肘内障の治し方は徒手整復一択で
す。
そして肘内障はレントゲン撮影や固定、薬の処方なども必要
ないものなので、整形外科も接骨院も同等の処置が可能です
更に徒手整復においては、整形外科の先生よりも接骨院の先
生の方が経験豊富な場合も多い為、確実に引っ張ったことが
原因なのであれば、子供が腕を使わない時にはまず接骨院に
行くと良いでしょう。