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噛合骨折の徒手整復

症例5

当時75歳 女性

左前腕両骨遠位端部噛合骨折

第5症例目

<当院ホームページでのみ掲載を許可された症例画像の為、無断転載はおやめください>

この患者さんは私(院長 鐘ヶ江)の初めての両 骨骨折の整復症例です。            橈骨が縦にも割れているかもしれないという、怪 しい症例でした。               この方の2か月程前に初めての噛合骨折の整復は 経験していたので(第3症例目)、その時の操作 を参考にして整復したのを覚えています。   

第3症例目

<当院ホームページでのみ掲載を許可された症例画像の為、無断転載はおやめください>


今回の骨折の症状は             

限局性圧痛(+)、腫脹(−)、皮下出血(−)
神経・大血管損傷(−)、皮膚損傷(−)   
転位(+)→橈骨の背屈(+)、       
      両骨の短縮・尺側転位(+)   

特筆すべき持病などはなし          
だったので整復しました。          

第5症例目2

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結果から言うと「Repo good」でした。
ちなみに「Repo perfect」は読んで
字のごとく理想的な整復ができたということです
そして「Repo good」は問題なく整復が
できたという意味です。           
あとは「Repo no good」があります
これは整復失敗という意味ではなく、整復では転
位除去しきれず、良好な位置に戻しきれなかった
という意味です。              
話が脱線しましたが、整復後の写真を見ると、両
骨のアライメント(輪郭)がキレイになっている
のがわかるかと思います。          
ただ橈骨背側の状態からわかるように、ほんのわ
ずかに橈骨の転位(主に短縮)が残存しています
しかしこれは許容範囲で予後に影響はないという
医師の判断で「Repo good」と評価をい
ただきました。               
実際にこの患者さんはリハビリをして7〜8か月
程で完治されました。            
そして皆さんお気づきかもしれませんが、今回の
症例には、すごーく危ない事がひとつあります。
それは、「指輪」です。           
この患者さんは転倒後すぐの受診で、腫れもなく
噛合骨折なので圧迫感が強かったこともあり、先
に整復をして、すべての処置が終わってから指輪
を外しました。               
でもみなさんは手首や指を骨折したときは、すぐ
に指輪を外してください。          
第39症例を見返してもらうとわかるのですが、
骨折すると数時間後には腫れることが多いです。
そして指輪をはめたままにしていると腫れて外せ
なくなり、指輪を切って外すことになってしまい
ます。                   
実は手首の骨折では指も結構腫れあがるのです。
そして折れた骨の断面で大きな血管を傷つけてい
る場合は、骨折の数分後にはパンパンに腫れあが
ります。                  
もちろん数分で腫れあがる場合は接骨院では対応
出来ないうえに、時間との戦いにもなる場合があ
るので、病院に駆け込むか救急車を呼んでくださ
い。                    
私も病院での修業時代に骨折で来院された患者さ
んの救急搬送に立ち会ったことがありますが、大
血管損傷を併発している場合は町の小規模病院で
は対応できない場合があります。       
なので、ケガしたときにあっという間に腫れる場
合は注意し、もしもどうすればいいのか判断でき
ない場合は遠慮なくご連絡ください。     


以上、第5症例目の整復レポートでした。   

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