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コーレス骨折の徒手整復

症例15

当時54歳 女性

左コーレス骨折

第15症例目1第15症例目1

<当院ホームページでのみ掲載を許可された症例画像の為、無断転載はおやめください>


この患者さんは酔っている状態で転倒してしまい
痛みがひかずに翌日に受診され骨折が見つかりま
した。                   
その為受傷後半日経つのですが、やはり患部は腫
れていました。               
そして写真でもわかるかと思いますが、骨折の一
般的なイメージとは少し違うように感じたと思い
ます。                   
しかしよーく見ると、橈骨の輪郭がおかしいこと
に気が付くと思います。           
是非正常な橈骨のレントゲンと比べてみてくださ
い。                    
この方は結構腫れていたために、骨折部の確認が
大変そうだと思ったのを覚えています。    
しかし事前にレントゲンで鋭利な断端ではないこ
とがわかっていたうえに、限局性圧痛が顕著だっ
た為、意外と簡単に骨折部を把握することができ
た症例です。                
骨折部の確認ということで、少し脱線しますが、
我々柔道整復師はレントゲンが扱えません。  
そのためこの「骨折部の確認」が非常に重要とな
ります。                  
骨折部の確認は原則として健側があるなら健側と
比較しながら見ていきます。         
まず訴えのある部位の全体の形をみて、それぞれ
の骨指標から変形転位の方向を確認します。(こ
れを怠ると触って確認するときに大変なことにな
る場合があるので、たとえ受傷機序から骨折名が
推測できたとしても必ず全体を見てください) 
実際にコーレス骨折の受傷機序なのにレントゲン
で確認するとスミス骨折だったということはよく
あることです。               
そして全体の変形した外観と、それぞれの骨指標
の位置異常を確認することで、患部のどこが凸で
どこが凹なのかということがわかります。(これ
はレントゲンを取らなくても把握することができ
ます)。                  
この凹凸の判断までできた場合は、ほぼ確実に骨
折していると判断する事ができます。     
また、変形があまり無い骨折だったとしても、骨
折の固有症状というものがあるので、折れている
のかどうなのかということは、ある程度判断する
事ができます。               
話を戻しまして、今回の骨折の症状は     

限局性圧痛(++)、腫脹(+)       
皮下出血(+)               
神経・大血管損傷(−)、皮膚損傷(−)   
転位(±)→短縮(+)、背屈(±)     

特筆すべき持病などはなし          
だったので整復しました。          

第15症例目2

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結果から言うと、「Repo perfect」
でした。                  
しっかり橈骨が伸びていて、背屈もとれています
ね。                    
この患者さんは整復の時に失神しそうになったの
ですが、リハビリのROM訓練では非常に痛みに
強くてびっくりしたのを覚えています。    
治療期間も4か月程で完治されました。    
皆さんもお酒に限らず、転倒するキッカケはたく
さん潜んでいますので気をつけてください。  
そして万が一転んで痛めたときは遠慮なくご相談
ください。                 


以上、第15症例目の整復レポートでした。  

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