肩が外れるとは?肩が外
れる原因や対処法につい
て詳しく解説
公開日:2024/6/12
最終更新日:2024/6/12
肩が外れるとは?
肩が外れるとは肩関節脱臼のことを言っていることが多いで
す。
肩には肩鎖関節という関節もあるのですが、そちらが脱臼し
た場合は鎖骨が外れたと表現されるため、肩が外れると表現
された場合はほぼ100%肩関節脱臼だと考えてしまって良
いでしょう。
ちなみに全ての脱臼の約50%は肩関節脱臼だと言われるほ
どに肩が外れることは多いです。
「脱臼したんだ~」なんて話している人のふたりにひとりは
肩関節脱臼です。
そして肩関節は前後と上下に外れる可能性があるのですが、
統計的には肩が外れた人の90~95%は前方方向に外れて
います。
なので脱臼した人の4割位は肩関節前方脱臼ということにな
ります。
肩が外れる場合に病院に行くべき症状は?
人体の主要な関節は「顎・肩・肘・手首・手指・股関節・膝
足首・足趾」で9か所です。もちろん細かい関節を含めると
数十か所ありますが大まかにみると9か所あります。
均等な発生率であればそれぞれの関節の脱臼発生率は11%
位です。
そんな中で4割も肩が外れるということから、非常に発生す
ることが多いということがわかります。
たくさん発生するということは、外れた肩を戻す処置も各地
で頻繫におこなわれているということです。
そしてその戻す処置は接骨院でもできます。
最近は夜遅くまで営業している接骨院もあるので、夜中に肩
が外れる場合も直ぐに処置ができて安心です。
しかし次にあげる症状を伴って肩が外れる場合は接骨院では
なく病院に行くべきです。
1指先や腕に力が入らない・感覚がない場合(神経損傷)
2出血している場合(皮膚損傷)
3腕がぶらぶらして不安定(脱臼骨折)
4著しい内出血・手首の脈が無い(血管損傷)
このなかのどれか一つでも当てはまる場合は、腕を動かない
ように抑えた状態で病院に行った方が良いです。
肩が外れる原因は?
基本的には転んで手を衝いたりぶつかられたりといった、外
部から力が加わった時に肩が外れることが多いです。
しかし生まれつき肩関節が緩い場合や、一度肩が外れる経験
をしている場合などは、荷物を持ったり万歳したりといった
日常の何気ない動作をきっかけに肩が外れることもあるので
緩い方や肩が外れる経験をした事がある方は負担をかけすぎ
ないように注意した方が良いでしょう。
肩が外れた時の完治までの期間
肩が外れる場合は必ず、関節包という関節の袋が破けていま
す。
その為外れた肩をはめて戻した後も、破けた袋が修復される
までは肩を安静に保たなければいけません。
リハビリを頑張ったとしても、スポーツに復帰するまでには
最短でも2か月はかかります。
肩が外れた時の治し方・対処法
日本においては、肩が外れる場合に元に戻す為には免許が必
要です。
そしてその免許は2種類あります。
医師免許と柔道整復師免許です。
この2つの免許のうちどちらかの免許をもっていなければ、
外れた肩を戻すことで罪に問われる可能性もあります。
免許が規制しているのは他人に対しての行為なので、自分の
肩が外れる場合に自分で何とかするのは問題ないです。
そして自分で何とかする場合は、図のように手首に重りを付
けてうつ伏せ状態で脱力する方法が一番安全です。
これはスティムソン法と呼ばれる戻し方ですが、腕をぶらさ
げられる高さのベッドが無かったり、重りが無かったりして
家庭では難しい場合も多いです。
肩が外れた場合は何科に行けばいい?
自分で何とかする方法はやむを得ない場合だけ参考にして、
基本的に肩が外れた場合は整形外科もしくは接骨院に行きま
しょう。
肩が外れる時に、上記でお伝えした直ぐに病院に行くべき症
状がある場合は整形外科に行きましょう。
肩が外れる状態にならない為の予防法
肩が外れる直接の原因は、外部から力が加わることですが、
肩が筋肉によって支えられていることも肩が外れやすい要因
です。
肩の関節は、球体の骨と連結する肩甲骨の受け皿が小さすぎ
ます。
このおかげで360°グルグル動かせるのですが、その構造
の代償として外れやすくできています。
しかし肩関節には、その外れやすい構造を補うための筋肉が
付いているので、その筋肉を鍛えることで肩が外れることを
予防することができます。
肩が外れる場合は筋力で予防を
肩が外れるような感じがある、または緩みを感じる場合は肩
の筋力トレーニングをすると肩が外れることを防ぐ効果が期
待できます。
肩を支える筋肉は、肩をねじる動作で使う筋肉です。
そのため前後や上下の動きのトレーニングでは無く、ねじる
動作を鍛えるチューブトレーニングなどを取り入れると良い
でしょう。